ヒブワクチンって何?

 ヒブワクチンは、細菌性髄膜炎などの乳幼児期の重症感染症を起こすヒブ
(インフルエンザ菌b型)という細菌を予防するワクチンのことです(ヒブは、
毎年流行するインフルエンザとは全く別のものです)。
 ヒブ髄膜炎は、かかった乳幼児の5%が死亡し20%に後遺症が残ります。 その初期
症状、検査所見などは、普通の”風邪”とほとんど変わらないため、診断が非常に
困難で、早期診断はほとんど不可能とされています。 また、抗菌薬に対しても80%
が耐性化しているため、ワクチン接種のみが身を守る唯一の方法です。 日本では
年間約600人の乳幼児にヒブ髄膜炎が発症し、年間2030名が死亡、100名以上に
後遺症を起こしていると考えられていますが、日本以外のほとんどの国では、
ヒブワクチンの導入により、ヒブ髄膜炎の発生がほとんどないといわれており、
ヒブワクチンの接種はWHO(世界保健機関)でも推奨されています。
 平成2012月より、日本でもようやくヒブワクチンが認可されましたが、任意
接種のため、希望者のみの接種となります。 接種回数は生後37ヶ月未満は
初回3回+1年後の計4回、712ヶ月未満は初回2回+1年後の計3回、1歳〜5歳未満
1回です。 ヒブワクチンは、その劇的な有効性を考えた場合、特に小さなお子さまには接種を勧めたいワクチンです。 費用がかかりますが、接種をご検討される
ことをお勧め致します。

2009年11月9日