日本脳炎は、日本脳炎ウイルスを持つ蚊に刺されることで感染する病気で、
日本では年間10例程度の患者が出ています。 その大半は50歳以上ですが、
この約5年間で6名の子供の発症があります。 日本脳炎ウイルスに感染する
と約100から1,000人に1人が脳炎を発症し、そのうち15%程度が死亡すると
いわれています。 また、仮に死亡しなくても障害が残ることが多いといわれ
ています。 
 日本脳炎ウイルスは、ブタの血液の中で増殖し、その血を吸った蚊の中に
侵入し、その蚊に刺されることで人に感染していきます。 そのため、ブタの
抗体保有率が高い地域ほど感染のリスクが高くなりますが、残念ながら鳥取県
は毎年抗体保有率が非常に高い地域となっています。 

 日本脳炎ワクチンは生後6ヶ月から接種可能なワクチンですが、年間の小児
患者が少ないこと、3歳未満では野外での活動時間が少ないことなどの理由
で、従来は3歳以降が標準接種時期とされてきました。

 今回、昨年9月に千葉県で生後11ヶ月の日本脳炎患者が報告されたことや、
鳥取県のブタの日本脳炎抗体保有率が高いことなどを考慮し、当院では
今後生後6ヶ月からの日本脳炎ワクチン接種をお勧めすることといたしました。
現在3歳未満で日本脳炎ワクチンをまだ一度も接種されていない方を含め、
接種を希望される方はスタッフまでお問い合わせください。


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